2023年のIPO当選銘柄(【5586】Laboro.AI)の状況整理をしてみる

上場日等の詳細情報は、みんなの株式のIPO情報を参照して下さい。

IPO(5586_Laboro.AI_SMBC日興証券)

[2023/07/30 更新]
前回のispace(9348)に続きSMBC日興証券にて連続当選、1単元。公募価格は580円であった。

過去に、ニューラルポケット(現・ニューラルグループ)ヘッドウォータースといったAI関連銘柄にIPO当選しており、なんだか縁がある。

Labolo.AI自身は、前者の2銘柄とは異なり、AIモデルを作成する側の企業となっている。この点は大きな差別化となり、自社の技術が確立し、(基本的には)PoCを経て、その末に顧客導入されれば、顧客の実現したいことが永続的に続く限りは生き続けるAIモデルとなる。

その価値が認められるまでは投資期として赤字傾向だが、価値が認められ導入されれば即座に回収期に入る。ただし、カスタムAI故、顧客との整合性が必要で、そこはPoCといった価値検証ですり合わせを行う。技術先行であるが、プラクティスやユースケース蓄積は身軽に行え、プロジェクトを停止する判断も行いやすい。また、停止したとしてもノウハウは確実にエビデンスとなる。ここは強い。

比較対象の銘柄としては、【4056】ニューラルグループ の検知技術が思い起こされるが、若干事業方向が変わってきているようなので現時点では思い当たらない。やはり、カスタムAIとしての提供は唯一無二と感じる。【3993】PKSHA Technology とも方向性が違う。

なお、ニューラルグループは、コロナ追い風、且つ東証マザーズいけいけな時の上場だったため初値は全くあてにならない。そのため、直近の似たような規模の銘柄と比較してみる。【5574】ABEJAあたりとして、初値は3.2倍を付け、そこから6営業日後に更に約2倍となっている。公募価格から、6.5倍ほどになった計算。その後は下げに転じ、上場1か月半後の現在(7/30)は初値近辺をうろうろしている。

Laboro.AIの公開価格580円としての時価総額は83億円程度。300~500億円まで時価総額が上がるとすると、上場後すぐの上限は3,500円当たりとなる。下限の2,000円が売却判断すべきポイントで、そもそもここまで上がらなければ、公開価格を考えても、深く考えずに継続保有しようと思う。

個人的に、カスタムAIモデルの信頼性としてノウハウの蓄積は大変重要だと感じる。そのため、Laboro.AIはじっくり持って待つのが良いと判断する。公開価格近辺、というよりは時価総額100億円まで落ちるようなことがあれば、買い増しも視野に入れる。

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