2020年のIPO当選銘柄(【4011】ヘッドウォータース)の状況整理をしてみる

上場日等の詳細情報は、みんなの株式のIPO情報を参照してください。

IPO(4011_ヘッドウォータース_みずほ証券)

[2020/09/18 更新]
みずほ証券で当選。【4053】Sun Asterisk【4056】ニューラルポケットに続いての短期間連続当選。みずほ証券の次回当選を2022年7月末と予想していたが、あっという間に裏切られた。しかも、ニューラルポケット(4056)以上のプラチナチケット。ここまで来ると何かの罠じゃないのかとすら感じられる。

オンラインの抽選配分が約90枚(みずほ証券の割当枚数が90,000株で、割当率を10%で計算)となっている。ニューラルポケットよりもさらに少ない。枚数にして1/5以下。

会社設立はこの手の企業としては若干古く、2005年。2017年度より経常利益が黒字転換しており、今年度に関しても2四半期通過時点ですでに前年度を上回って推移している。営業活動のキャッシュ・フローについても同様の傾向がみられ、自力で稼ぐ力が見て取れる。

ここ5年ほど売上高が横ばいなのが気にはなるが、研究開発や社内外規格(ISMSを設立4年目に取得している)など先行投資を進め、ある程度プラットフォームが確立してきたのでは、と推測できる。ここからは知名度を上げ、成長期を着実にこなし、拡大期に遷移していこうというところだろう。

AIソリューションを主軸としており、基本的には他社と連携、組み込まれてなんぼのサービスとなる。受託色が強い。MicrosoftだとAzure Custom Visionなど、既存のAIモデルに学習用データセットが必要で、さらに学習精度もエビデンスをためていく必要がある。そのあたりは、有価証券報告書からも裏読みもできる。一朝一夕では到底不可能な情報の蓄積を地道に続け、かなりの確度でサービスを提供できる自信があるのだろう。

また一方で、自社プラットフォーム、自社パッケージの展開、そしてその保守も担っており、競合や受託以外にも道を有している。AIインテグレーションという軸は整っているので、あとは競合他社との差別化をどのようにして図れるか、その一要因は知名度であり信用でもあるので、今回の上場は相当の転換期になると推測できる。

さて、直近のIPO銘柄との比較は無理だろう。参考にするとしたら、同様の分野の銘柄を対象とする。見る点はPERと時価総額とし、直近の高値タイミングをチェックポイントとする。【4488】AI inside は、約270倍で時価総額は約2,000億円。【4056】ニューラルポケット は、約1,200倍で時価総額は約1,400億円。ほか、おまけで【4382】HEROZ は、約700倍で時価総額は約1,600億円。【4055】ティアンドエス は、約220倍で時価総額は約500億円。

やはり指標値としては弱い。会社規模を考えると、実はティアンドエス(4055)あたりがしっくりきそうだ。おおよそ27,000円当たりで落ち着き、そこから上値を付けていくならば、38,000円前後くらいまではいきそう、と勝手に予想。HEROZ(4382)の初値を付けた後の値動きの衝撃を未だに忘れられないので、売り時がとても難しいが、決めておかないといけない。これから1週間強、悩みの日々が繰り返される……。

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