本多劇場でヨーロッパ企画の『ロベルトの操縦』を観てきた

17時30分開場、18時開演。場所は、本多劇場。ヨーロッパ企画の第30回公演、『ロベルトの操縦』に行ってきた。

いのっちからの花

暗転の全くないお芝居。暗転によって一瞬だけ時間と空間が切り取られるのが常だが、本作品にはそれがなかった。まさに、”動”が繰り広げられていた作品だった。そして、その中に上田さんのこだわりをとても感じることができた。

移動コメディがテーマ。しかし、それだけでは普通すぎておもしろくない。そこで、移動する未来の方向は常に抽象的であり、移動してきた過去の方向は少しずつ具象的になって行くという効果が盛り込まれていた。距離に加えて時間も操っちゃえ、という壮大な詰め込みだ。移動するたびに過去が明らかにされていく表現は、ある空間を切り取ったお芝居の世界ではなかなか難しいのではないだろうか。実際、実現するための苦労とそのアイディアがふんだんに散りばめられており楽しむことができた。

劇後のトークセッションでは、移動するたびに情報が積み上がっていき、最後に謎が解け、疾走感と共に終演を迎えたい、と上田さんが伝えていた。そして、今後も企画に重きを置いて舞台を作り上げていきたい、という言葉で終了した。

ちょっと無茶な構想をそのまま舞台で表そうとするのだから、やっぱりただ者じゃない。とはいえ、ヨーロッパ企画の仲間がいるからこそ作れるのだそうな。今回はお好み焼きパーティからスタートしたロベルトの操縦。滋賀でワゴンを走らせ、舞台の試み(走ってる車に飛び乗る!)を行ってみたり、意見を出し合ったり、諏訪さんのお好み焼きテクニックが格段に向上したり。

そんなヨーロッパ企画の次回の企画を心待ちにするのでした。

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