デヴィット・リンチの娘、ジェニファー・リンチが監督した作品。もう、これだけで観るしかない一作だ。関東圏だと、公開劇場が渋谷のシアターNだけだから、絶対に見逃すわけにはいかない。
鑑賞して……、雰囲気と狂気は「おお、リンチっぽい」と思ってしまう。密かにオチは読めていたけれど、その中でもぐるりとキャラクターの行動が豹変するのは、やはり他の映画には見られない。ここがポイントなんだよね。結構素直な構成なんだけど、だからこそ生きてくる。
親娘で意見の食い違った部分もあったみたいだけれど、そこは娘が押し通したらしい。さすがに、根幹と言える部分、ここは譲れない! と言える部分は、押し通さないとね。だから、デヴィットには無い”らしさ”が見えていた。とくに、この映画の終わり方にもっとも感じられたかな。
気付けば、『ボクシング・ヘレナ』以来の監督作品。何年ぶりだろう? 次回作も楽しみ。
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