前日から大阪に乗り込み、弟の家に泊まりこみ。そして、土曜日の今日、スチャダラパー20TH.ANNIVERSARY大阪公演、掲題の『スチャダラ2010 ~浪速恋シグレン~』に行ってきた。場所は、大阪城音楽堂。日比谷野外音楽堂に続き、二度目の屋外。しかし、今回はスチャダラパー中心ではないため、フェス形式だ。席はA列20番。
スチャダラパーのアニバーサリーイベントということで、日記の中身はSDP中心で進めていく。総司会は麒麟、川島の「麒麟です」で有名なあの麒麟。そんな司会の元、最初の登場は、neco眠る。次に、EGO-WRAPPIN’、そしてハナレグミ。だんだんと日が傾いてきたころに、TOKYO No.1 SOUL SET。17時30分を回ったころだろうか、いよいよスチャダラパーのお出ましだ。
初っ端は『ノーベルやんちゃDE賞』。ここから、記憶は少し曖昧。以降、『スチャダラパーのテーマPT.2』、『スチャダラカウント10』、『スチャダランゲージ』、『あんた誰?』、『ゲームボーイズ』、『後者-THE LATTER-』、『ついてる男』と怒涛の勢い。その後、「昔のやってみたけど、のりはまぁまぁだね」というBOSEの声の元、『ドゥビドゥWhat?』、『From 喜怒哀楽』と続く。
どうやら、巻きだったらしく、東京公演と比べ物にならないくらいダラダラとMCトークが繰り広げられる。東京では、時間を気にしてセカセカと場を進めていただけに、本当に対照的だった。ゲストに関しては、東京が豪華すぎてその辺りをまとめざるを得なかったんだろうね。これ以降のセットリストは順不同です。最後のほうに衝撃的なことがあって、すべてが吹っ飛びました。
さて、BOSEのリクエストコーナーでは、会場のみんなの声を聞いて演っちゃうという太っ腹企画。最初は、『B-BOYブンガク』、そして、『N.I.C.E GUY』、『フィクション大魔境』。『アニソロ』はSHINCOが即興、100BPMでON。ANIがしっかり紡いでくれた。『彼方からの手紙』のリクエストでは、「これは最後に取っておくでしょ(笑)」と演らず。ということは……、ね。地味にネタばらしてたりだよね。そして『コロコロなるまま』は予想してたんだろうな、ガチでフルやってくれた。「うんこ」の連呼では、麒麟の田村が舞台袖から登場。ずーーーっと、「うんこ」言われ続けていた。”田村=うんこ”なだけに!
『ライツカメラアクション』で再び格好いいモードに。ロボ宙を呼んで『LET IT FLOW AGAIN』、そしてBIKKEと俊美くんが加わり『GET UP AND DANCE』、そんなTOKYO No.1 SOUL SETの面子とは『STARDUST』、『NEVER ENDING BEATS』も演った。
そんなとき、ブラックマヨネーズから音声メッセージが届いた。東京ではここで木村カエラが登場した。そう、あのトラック『Hey! Hey! Alright』。やっぱり、予想通り出てきてくれなかったけれど……。あ、でも、荒川良々は出てきた! 普段は客席にいるのがふつうなのに、今日はアニバーサリーだからだろうか、舞台に登場。BOSEの無茶振りで始める小芝居は大ウケしていた。話を戻して、『Hey! Hey! Alright』。お馴染みのビークルよろしくハリボテカエラお面を準備していたんだけど、ロボ宙が上下を間違えないように、お面の裏にはしっかりと頭のほうに”上”と書いてあることや、意外とお面が汚れていることが発覚した。川島トークで引き出された新事実。
そして、突如舞台袖から出てくるピンクのベストを着たオードリーの春日……、ではなくピエール瀧! しっかりNHKの大河ドラマ・龍馬伝を宣伝し(再放送分も!)、ANIと対決、バーサスモード。そんなふたりを眺めながら、腰掛けて水を飲むBOSEもまた微笑ましかったり。電気グルーヴ×スチャダラパーの復活です。その後、石野卓球が登場し、例のあのトラック『聖☆おじさん』! 終焉も近くなってきた。
『Good Old Future』で22世紀の未来を切り開き、いよいよ『彼方からの手紙』。この『彼方からの手紙』、今まで数多く体験してきた『彼方からの手紙』の中でNO.1だった。まずは、スチャダラパー20周年をBOSEが自分を主体に総括。ANIの方を指差して「この人がターンテーブルを買わなかったらスチャダラパーは始まらなかった」、SHINCOの方を指差して「僕の唯一のDJ」、そして自分に対しては「こんなふたりの横に立っているだけの男」、と普段のライブでは絶対に見せないBOSEの真摯な言葉。しかし、こんなやり取りの前に、もっと心に残る出来事があった。
知っている人は知っていると思うが、今日のライブの3日前にDJのKAGAMIが亡くなった。そして、この『彼方からの手紙』のリリックの中の、「あぁ、あいつも来てればなぁ」の部分でBOSEが涙した。この『彼方からの手紙』のリリックが全部頭に入っていれば、その涙の意味が痛いほどわかる。「おーし、確かめにいくぞー!」という、みんなの合いの手の部分までBOSEは涙で詰まっていた。だからこそ、合いの手とともに会場はホントに一体となった。みんなが一体にしたんだよね。記憶に残り続ける『彼方からの手紙』だった。
最後は、今日出演した全員が舞台にあがり、もちろん『今夜はブギー・バック』だ。ひとつ前のBOSEの余韻が残っているからか、小沢くんがいなくても、とてもとても良いブギバだった。
巻き中心の舞台、そのおかげで生まれたスチャダラパーの本来の姿。ダラダラした様子が東京以上に心地よかった。大阪だから、ビックゲストは来ないだろうと覚悟していたがそれは正解だった。だが、そのゲストに頼らない楽しみを存分に提供してくれた。そして、それをそのまま受け止めることができた。最後のブギバが良い証拠だろう。
これから、またライブハウス中心のイベントになると思われる。近いところでは、LIQUIDROOM誕生6周年記念パーティでの相対性理論&スチャダラパーだろう。個人的に、相対性理論も聴き込んでいるだけに相当楽しみなイベントのひとつ。他に、THE HELLO WORKSの再始動も話があがっていた。これも、LIQUIDROOMだろうなぁ。というわけで、野外の次回は2020年! もしかしたら、2015年にまた何かをやってくれるかもしれないね。
スチャダラパーが続く限り、俺もファンを続けていきます! とりあえず、改めて誓っておきます、BOYEEEEEEEE!!!