前知識入れずに観に行った作品。CMではアクションを全面に押し出していた作品で、観に行った人も多いかもしれません。ちなみに、チャン・ツィイーがちょっとした目当てだったりしました。
無名(ジェット・リー)は、秦王(チェン・ダミオン)に近づくために長空(ドニー・イェン)の槍、飛雪(マギー・チャン)の剣、そして残月(トニー・レオン)の剣を持ち秦王を来訪する。この3人は、中国全土に名を轟かせた暗殺者であった。秦王は、無名を大変評価し秦王から10歩の距離まで近づくことを許可する。
無名は語った。どのようにして、これら一本の槍と二振りの剣を手に入れたのか。長空を心と現実で戦い打ち勝ち、飛雪と残月の不仲につけこみ、残月の弟子で侍女である如月(チャン・ツィイー)が残月を慕っていることを利用し、ふたりを討ったことを述べる。しかし、秦王は数々の暗殺者に命を狙われており、無名の武勇伝を簡単には信じなかった。なぜなら、以前に秦王は飛雪、残月と相まみえていたのだ。そして、秦王自身の考えを無名に述べる。無名は、秦王に自分の虚話を見破られるが、落ち着いた様子で真実を語りだす。無名は、秦王と10歩の距離さえ保っていることさえすれば秦王を討つ事ができるからである。誰も知らない必殺技によって。無名の新の目的は秦王暗殺であった。
無名が飛雪、残剣と会った時、残剣から秦王を討つなと云われ、”天下”という文字を授かる。無名は秦王の前に行き、初めてその真意を知ることとなる。秦王の寛大な心と厳しい風格に心を強く打たれて。秦王こそが天下を取らねばいけない男であると無名は確信した。3人の暗殺者は無名のために人柱となった。そして、無名は秦王のために人柱になる覚悟をする。無名は、秦王のために死すことになる。英雄と云えるのは、3人の暗殺者とその暗殺者を伏した無名ではなく、後の始皇帝になる秦王であったのかもしれない。
ストーリーは無名の虚話→秦王の予想話→無名の真実話と進み、それぞれの話で基本色を見事に分けています。視覚的にもわかりやすく、且つ綺麗にまとめてある作品であると感じました。ちなみに、アクション性はあまり感じられません。感じられないといいながらも、ワイヤーアクション、CG等は多く含まれており、やりすぎな面も結構見られます。とはいえ、観ごたえは十分! ちょっとだけ文句をいえば、例えば長空。最後見終わったら、かなり人物像がぼやけてました。虚話から真実話まで色々盛り込んだため、各人物像が薄くなったのかもしれません。
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