施工会社のお盆休み期間中である本日、現地に足を運んできた。予定通り、ベタ基礎の立ち上がりコンクリートの打設完了まで終えている。基礎の外側は湿潤と保温のために、すべて3Mのコンクリート養生テープで隙間なく囲われていることを確認できる。
前回あらわになっていた配筋はもちろん見ることはできないのと同様に、今眼の前に広がっているベタ基礎もあっという間に見えなくなっていく。そのため、細かく見ていくことにする。WEB検索すれば粗い施工情報などいろいろと情報が出てくるが、ひとまず実際に目で見て気になった点を現場管理者さんに質問することにする。知らないことだらけなので、躊躇しても仕方ない。
まずは、写真なしの質問から。
- Qベース基礎の床の波打ちがあるがこういうものか
- A施工者の鏝均しの施工精度によるもの。手作業であることや、直仕上げ等の平滑さを要求される場所ではないためこの程度となる。
次からは写真ありの質問。
- Q縦と横に伸びているひび割れは問題ないのか
- A基礎立上り上部10㎜程度は天端レベラーにより施工されており、強度はあるが構造的な強度(耐力)が必要な所ではない。上部に横方向のひび割れであれば天端レベラーとの界面であり叩けば剥離する箇所もあるが強度に問題はない。
縦方向のひび割れは乾燥収縮によるヘアークラックと思われる。コンクリートは様々な要因により伸長・収縮するが、特性として引張強度は弱く収縮歪みが卓越した場合にひび割れが発生する。しかし、構造体の引張強度は鉄筋が負担しており問題ない。また、耐久性上、割れ巾が0.5㎜以上あると問題であるが、本ケースだとそれ以下であり問題ない。
- Qベースコン&立ち上がりコンのいくらかの境界にてジャンカが見られるが、雨水侵入等を考えると後処理が必要に思える
- A数か所ジャンカが見受けられた。型枠底部の隙間からセメントペーストが流出したことで起きたと考えられる。そのため表面のみのジャンカと推察できる。その場合、基礎強度やかぶり厚さの問題はないと考えられる。
ただし、念のため表面の硬化不良深度を確認し、不良部を斫り取りポリマーセメントモルタルにて補修する。
- Q折った後の型枠用セパレータ(セパ)の後処理はどうなるのか
- Aセパレータは内外ともに特段処理をしないのが一般的。
鋼製型枠製造メーカーに確認を取ったが、錆びるものではあるが40年の実績のなかでセパレータに由来した爆裂等の基礎不具合の報告は無いと回答を受けた。ただし、念のためさび止め塗料により処理する。
なお、写真右側の波打っている立ち上がり面は、欠き込みを作る際の副産物。仕切りテープを用いての作業だったため、そのシートが多少波打っていたとのこと。欠き込みとしては問題なしと回答を得た。