港北ニュータウンのワーナーマイカルシネマズにて。相当久しぶりのワーナーマイカル。関東に来てからは初めて。20:15の回に入ると、お客さんはとっても少なめ。
舞台は山の中のシーサイドモーテル。なぜ”シーサイド”なのかは観ることで分かるだろう。そのモーテルの4つの部屋で繰り広げられる日常、非日常的な物語が、少しだけ交錯し関係し合う。
102号室では偽化粧品販売員が風俗嬢と出会い、103号室ではキャバクラに通い詰めた男が漸くキャバ嬢を連れ込む。202号室では借金を抱えた男がヤクザに問い詰められ、203号室では安売りスーパーの社長が夫婦仲のマンネリを打破しようと奮闘する。
それぞれの部屋の独立した物語は、他の部屋の物語が存在していなかったら別の物語に変貌する。そんなすれ違い通信のようなきわどさを楽しむ映画だ。
あらすじはこれくらいで。映像はテンポ良く音響はそのテンポにぴたりと嵌る。でも、どこか少し物足りなさが残るのはなぜだろう。各部屋の物語の重厚さがあまり感じられないからかなぁ。ふたつの部屋が混合することや、同時刻にびっくりするくらいシンクロすることがなかったからだろうか。統一感はあり、安心して観られる映画だけに、もっと意表をついてくれる何かが欲しかった。
私的お気に入り度: