チネチッタで『告白』を観てきた

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チネチッタに行ってきた。18:15の回。下記文章、ネタバレはほとんど無いと思うけれど、予備知識無しを望む方は読まない方がいいかもね。

どんな映画か、と問われたら、「綺麗で残酷で爽快で憎悪に浸された映画」と答えます。演出効果が素晴らしい、映像美がたまらない。ストーリー展開は、小説のページをめくっていくような風。登場人物達の”告白”によって、少しずつ明瞭になっていく各々のバックグラウンド。終始陰鬱で、救われ無さが素晴らしく良かった。オシャレサイコスリラー。常に、音楽と雑音(ノイズ)の入り乱れた”音”が映画を埋め尽くしており、その騒々しさが現代の中学校を過度で過敏に表現していた。

冒頭で淡々と終業式の言葉を語る松たか子演じる女教師・森口悠子、しかし学級崩壊が既に起ってしまっている教室内のざわめきは止まない。淡々と一定調子で語っていくが、風向きが徐々に変わっていく。生徒達もそれに気付く。そして、森口から発せられる一言。「娘のまなみは死にました。警察は事故死と言っていましたが、事故死ではありません。まなみは、このクラスの生徒に殺されたんです」。

ここから、この事件に関わった人たちの告白と独白がスタートする。少しずつ霞が晴れていく事件と関係者の心情背景。森口は、まなみを殺した生徒に、命の尊さを分からせることを建前に、辛辣な復讐を静かに遂行していく。

さて、その犯人が終演間近に用いるドストエフスキーの『罪と罰』の引用部分だが、俺自身『罪と罰』を読了しているだけあって、「あぁ、この犯人なら引用しそうだわ」と素直に感じることができた。且つ、犯人はラスコーリニコフの苦悩をご都合主義で打ち消しており、「これほどぴたりと嵌る引用部分もないな」とも感じた。

俳優にスポットをあてる。松たか子の演技が素晴らしかった。とくに最後の表情はどっしりしっかり印象に残った。他には、モンスターペアレンツ役をやってのけた木村佳乃の演技も見逃せない。このふたりの女優によって、他の俳優さんの演技が飲み込まれてしまっていたかもしれない。

そんな感じで、サイコチックなシリアス映画なわけですよ。でもね、この映画のCMをばりばりやってるからか、はたまたタイトルの『告白』のせいか、カップルが多かったんだけど、案の定、終わった後に無言タイムスタートしていた。この映画に関しては、もう少し予備知識があればよかったね。デート向きな映画では決してないと思う。両方ともこの手のタイプの映画が好きなら文句なしだろうなぁ。

今のところ、今年ベスト5の中のひとつ。とっても観入ってしまう映画でした!

評点: (10/10)

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