京成ローザ10で『硫黄島からの手紙』を観てきた

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昨年の12月頭に観た『父親たちの星条旗』。鑑賞後、『硫黄島~』も絶対に観なければ! と強く思っていた。アメリカ側から見た硫黄島の戦い、そして日本側から見た硫黄島の戦い、ひとりの監督がどのように描いているのかとても気になっていた。実は、昨年の公開初日に行こうと思っていたのだが、どうしても時間の都合がつかず、結局流れに流れてしまった、まあ、観れたのでよしだ。というわけで、あらすじとか端折り、主観的感想をどばーんと書いちゃおう。

まず、念頭においておかなくてはいけないのが、この映画の監督はイーストウッドであるということ。つまり、日本映画ではない。キャストはほぼ日本人。用いられている言葉もほぼ日本語。だが、根っこの部分はアメリカナイズドされている。これを踏まえてみないと、瞬間瞬間で疑問符がぽっと浮かんでくるだろう。たとえば、栗林忠道中将(渡辺謙)が陸軍の一等兵にかける言葉遣い。なぜかとてもフランクだ。日本軍の上下関係は確立されているはず。たしかに、このフランクさがなかったらこの映画はもっとかたくなり、取っ付きにくいものになっていたかもしれない。だが、それが本来の日本軍の姿であるし、逆にそれが表現されていないということは、この映画は邦画ではない。やはりハリウッド映画だ。150分弱の映画であるが、それでも戦いの重みは十分に描ききれていないと思う。とくに、3日で陥落すると思われた硫黄島をどのようにして36日も持たせたのか、どれだけ米軍に打撃を与えたのか。栗林中将とその周辺のヒューマンドラマが目立ってしまい、その点が弱くなってしまっていた。

とはいえ、ハリウッド映画定番の涙の演出がなかったのは好感が持てる。硫黄島という孤島で繰り広げられた、私たちの世代では知りえる事のない日本軍の36日間の死闘の臨場感を、ハリウッドの力を得、味わうことができるのはまたとない。アメリカ映画でありながら、イーストウッドの”日本”をしっかりと汲み取ろうとした意識は随所で感じられ、しかし日本寄りにならずフラットな視点から描かれている。ハリウッドものとしては異色作、噛めば味がにじみ出てくると思う。

評点: (7.5/10)

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